「君は今は三日月くんを好きなままでいい」


「っ!」


なんでこの人が私がお兄ちゃんのことを好きなことを知っているの。



「もちろん、いつかは俺のことを好きになってもらいたいけど」

「さ、帰ろうか」



そう言って、玲二さんは手を差し出した。

玲二さんの手に私の手を置いた時、強く手を握られた。

その時、この人からは逃げられないような気がした。