御曹司様、私、別の人を好きなまま貴方の妻になります


玲二さんがポケットから指輪を取り出す。


「花鈴、全て受け入れて俺と結婚して欲しい」


「玲二さん」

「私、ずっとお兄ちゃんと付き合えないことは分かってた」

「お兄ちゃんは本当に私を妹としてしか見ていないから」

「でもそれでもいいってずっと思えたのは、私がお兄ちゃんを幼馴染の兄としても好きだったからです」

「ずっと前からお兄ちゃんのことは諦めてるんです」

「それでもお兄ちゃんのために出来ることをしたかった」

「でも、今度は自分自身の幸せを掴みたい」

「その時、隣にいるのは何故か玲二さんのような気がするんです」

「きっともう私は玲二さんが好きです」