御曹司様、私、別の人を好きなまま貴方の妻になります

「ねぇ花鈴」

「俺は本当に花鈴が好きなんだ」

「この一ヶ月でもっと好きになった」

「俺の帰りを待っていてくれるのも、自分の仕事を頑張るところも大好きなんだ」

「帰りを待っててくれる女の子なら他にもいるかもしれない」

「でも俺が「ただいま」って言いたいのは花鈴だけなんだ」


「今、俺がこの話を花鈴にしたのは全部知っても俺と結婚して欲しかったから」

「花鈴の企《たくら》みが無くなって、俺と結婚する利益がなくなっても、俺を選んで欲しい」

「俺を好きになってほしい」