「花鈴、少し俺の話をしてもいい?」
「はい・・・」
「あるパーティに行った時、三日月くんについて歩く女の子を見つけた」
「どう考えても、その女の子は三日月くんが好きなのに三日月くんはそれに気づかない」
「その子はそれでも全然構わないという風に、会えるだけで嬉しいという風に三日月くんに近づく」
「いつ見ても、三日月くんのそばに行こうとヒョコヒョコとウサギみたいに一生懸命歩いている」
「でも、他の女の人と三日月くんが話すと少し寂しそうな顔をするんだ」
「その顔を見た時、この子は小動物じゃなくて女の子なんだって思った」
「俺を好きになればそんな顔させないのにって」
「その三日月くんと話している時の嬉しそうな顔を俺に見せてって」



