御曹司様、私、別の人を好きなまま貴方の妻になります

「お兄ちゃんを役員に戻したくて・・・お兄ちゃんは私を妹としてしか見てないから、せめてお兄ちゃんのために何かしたかったんです」

「そう」

玲二さんが空を見上げて、息を吐いた。

「花鈴、実は俺は三日月くんに役員に戻らないかと言ったことがあるんだ」

「え?」


「でも断られた」

「元から役員に興味はなくて、会社のために働けるならどんな役職でもいいそうだ」

「何より普通の社員の方が気楽でいいと」


「そんな・・・」