「ねぇ花鈴。俺の頭を撫ででくれない?」


私は優しく玲二さんの頭をくしゃくしゃと撫でた。


「花鈴の温かい手は安心する」


その気持ちは痛いほど分かる。

玲二さんは出かける時、いつも私の頭を撫でる。

その手の温かさに私も救われているんだ。

その温かい手を誰にも渡したくない。

この気持ちは一体なんだろう?