「え、ちょっと・・!お兄ちゃんまたね!」

私はカフェを出た後もしばらく玲二さんに腕を引っ張られたまま歩いた。

「あ、あの!」

「ああ、すまない」

玲二さんが止まる。

「急にどうしたんですか?」

「いや・・・」

「はっきり言って下さい」

「花鈴が三日月くんに微笑んでいるのを真近で見つけて、耐えられなかった」

「え?」