昼休み。

お兄ちゃんの職場の近くのカフェで待ち合わせをした。

「花鈴」

「お兄ちゃん!」

「花鈴、婚約おめでとう!」

好きな人に結婚を祝われる程複雑なことはない。

でも、お兄ちゃんは私を妹としかみていない。

ずっと昔から諦めていた。

だからせめてお兄ちゃんのために出来ることをしたかった。