「じゃあ、俺は先に仕事に行くね。帰りは遅くなるから先に寝ていて」

「分かりました」

「じゃあ、行ってきます」

そう言って玲二さんが私の頭を撫でた。

顔が赤くなるのを感じる。


「花鈴に見送られながら、仕事に行けるなんて夢見たいだ」


歯の浮くようなセリフを簡単に言う玲二さんに私が恥ずかしくなる。


「い、行ってらっしゃい・・・」

「そんなに可愛い顔で言われたら、仕事に行けなくなりそうだ」

「早く行ってください・・・!」

「分かったよ」

玲二さんはそう言って仕事に向かった。