「仕事忙しいの?」

岳が心配そうに聞いた。


「忙しくない・・・」


「え?」


「そりゃ忙しい時もあるけど、私はみんなと比べれば普通位だと思う・・・。みんな、頑張ってるもん。私だけ弱音吐いてちゃ駄目なことも分かってる・・・」


そんな面倒臭いことを久しぶりに会ったばかりの岳に言ってしまうなんて、私は相当判断能力が落ちていたと思う。

でも、そんな私に岳は優しく微笑んだ。