三段階になっている、大きくて豪華なお弁当箱が机に置かれた。


「へっ?も、もしかしてこれが忍くんのご飯?」

「うん、いつもこのぐらい多いんだ」

「そ、そうなんだ」


お弁当箱を開ければ、豪華な食べ物がたくさん入っている。

栄養バランスも良さそうで、何より見た目がとても綺麗だった。


すごく、美味しそう。


「よかったら食べて?俺こんな量食べられないから」

「えっ?いいの?」

「うん、好きなのどうぞ」

「じゃ、じゃあ卵焼き一個もらってもいい?」

「もちろんだよ」

「ありがとう!」


ふんわりしていて、とても美味しそうな卵焼き。

遠慮なくもらって、口に運ぶと……。

ふわっと美味しい味が口の中に広がって、ほっぺたが落っこちそうになってしまった。