「あ、あのっ……ごめんなさい……!そのプリント、私が落としてしまって……!」


ドキドキしすぎて固まっていると、階段の上の方からそんな声がしてきた。

三つ編みをしていて、メガネをかけたおとなしそうな子。

同じクラスではない。


「いえいえ……!大丈夫です!」


上履きの色は同じだから、隣のクラスかな……?

なんて思いながら、階段を降りてきた女の子にプリントを渡した。


「本当にごめんなさい!転びかけてたみたいで……」

「だ、大丈夫ですよ……!!気にしないでください!」


ずっとぺこぺこしていても申し訳ないので、私はその場を立ち去って行った。

忍くんも後から私についてきてくれた。