「え……?」

目を開けると、背中に手を回して、私のことを庇ってくれている忍くんがいた。


「え、えええっ……!?あ、ありがとう……?」


とっても近い……!重くないかな、助けてもらったけど恥ずかしい……!!


「ううん。椎名さん、大丈夫?」

「う、うん、本当、ありがとう……」


手を離されて、少し距離を取った。

恥ずかしくて、顔見れないよ……!!


でも……普段メガネと長い前髪で見えない彼の顔が、少し見えた。

とても、キラキラした目をしていたような気がする。