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「やっぱ俺、椎名さんのこと好きみたい。ねー、ぎゅーってしてもいい?」

「そ、そんな……!さすがにぎゅーは無理だよ!」


忍くん、なんだか近い……!


壁ドンをされていて、目が合う私たち。


ぎゅっと目を瞑っていると……。


「キス……して欲しいってこと?」

「へっ……!?」


変な勘違いをさせてしまったらしく、だんだんと椎名くんの顔が近づいて来た。


風で前髪が揺れて、少しだけまた綺麗な目が見える。


そんな姿にドキッとしながら……唇が触れ合いそうなところで———