綾人の家から帰る途中、千幸と会話をしていた。

とうとう俺の正体を明かそうと思う。


「実は俺、千幸の——」

「うん」

「護衛だったんだ」

「……へっ?ご、護衛……!?」

「そうなんだよ」


目をまんまるにして、可愛く驚く千幸。


別に言わなかったっていいことだったけど、俺がずっと千幸の側にいて、怖がられてたらどうしようかと前から気にしていたから……。


「ずっと黙っててごめん」

「う、ううん……ま、まだよくわからいないけど……えっと、私のことをずっと、守ってくれてたってこと……?」

「まぁそうかな」


一応、千幸の知らないところでも、千幸をお金目当てで攫おうする人や、歩いていて上から何か降ってくる……なんてことも、防いでいた。