お屋敷の中を少し歩き、大きなお部屋に入る。

そしてソファに優しく下された。


「ちょっと待っててね」

「うん……!」


ちょこんと座りながら、どこかに行ってしまった忍くんをボーッと待っていた。


このお部屋、すごいなぁ。

この今座らせてもらっているソファからカーペット、カーテンにテーブル。何もかもが高級品だと思われる。


窓もすごく大きいし……。


私の家も広いほうなはずなのに、桁違いすぎる……。


なんだか驚きすぎて疲れてしまった。


はぁ……と大きなため息をつくと、


「あはは、疲れちゃった?」

「忍くん……!」


忍くんが部屋に戻ってきていた。


「び、びっくりだよ……まさか、こんなに大きなお部屋があるだなんて」

「これでも小さいほうだよ、他にもっと広い部屋はたくさんある」

「えええっ……!!」


私が思っているよりも忍くんは、もっとすごい人なのかもしれない……。


「まぁ、とりあえず手当させてもらうね」

「あ、うん……!ありがとう……!」


跪いて、私の足首をそっと手当してくれた忍くん。

本当、優しいなぁ。