開けられた扉から入ってきたのは……。



「四条、さんっ……?」


つい驚いて、小さな声でそう言ってしまった。


そう、四条さんだった。

すぐ会えるからって、こう言うことだったの……?


「……あ、椎名さん!」


びっくりしながら四条さんの方を見ていると、目が合ってしまった。


「先生、俺椎名さんの隣の席でいいですか?」

「ああ、元々その予定だったからな」

「ありがとうございます」


四条さんは先生にお礼を言うと、すぐに私の隣の席に来た。


「よろしくね、椎名さん。いや……千幸ちゃん」

「へっ?は、はい」


どうしよう……居心地が悪い。

だって、こんなにモテモテな四条さんが隣にいるし……女子たちに、変な勘違いをされなければいいけど……。