「……っ」


どうしよう、心配してらえたんだ。ちょっと、いや、かなり嬉しいかも……っ!

ふと、凌久くんの薬指に目をやると、私と繋がっている赤い糸がふよふよ漂っている。そんな糸を見て、つい顔がにやけてしまった。


「良かった。ほどけてない」

「あ?なんか言ったか?」

「ううん。何でもない!」


「そーかよ」と凌久くんが私の体を離したと同時に、今度は、私が凌久くんの手を握る。そして、たまには強引に――私が凌久くんを、強く引っ張ってみた。


「皆の所へ戻ろう、凌久くん!」

「なんか、元気すぎね?」

「へへ、そう?」

「さっきまでしょぼくれてたってのになぁ〜」

「い、言わないでよ……っ」


こういう意地悪なところも、全部ひっくるめて私は凌久くんが好き。

ねぇ凌久くん。私はね、

あなたと赤い糸が繋がっていて嬉しいって、本当にそう思うんだよ――