まぁ、文化祭実行委員なんて誰もやりたがらないか…。
めちゃくちゃ忙しいもんね。
部活入ってる人はほとんどできないだろうから、かなり限られちゃうな……。
「……おーい、あからさまに静まり返んなよ」
「だって超大変じゃん」
「俺部活あるから無理だ」
「あたしもー」
「良い経験になると思うけどなぁ。
…な? 大谷、小山」
「「…え?」」
先生の声に、揃って反応した大谷くんと南ちゃん。
困惑する2人を見て教室内には軽く笑いが起きる。
「ちょっと、なんであたしらなの?」
「適任だと思いまして」
「そうやって先生が押し付けるの良くないと思います!」
「大谷と小山なら皆も納得だろ?」
先生がこちらに呼び掛けるとまた笑いが起こって。
依田くんや遊木くん達も次々に声を上げ始めた。
「大賛成でーす! このクラスなら2人しかいない!」
「大谷も小山も前に推薦して欲しいって言ってたしな」
「ちょっと遊木! 平然と嘘つくな!」
「あいつほんとふざけやがって…」
「とりあえず多数決取ろうか。大谷と小山で賛成な人〜」
先生の声掛けによって、クラス全員が手を上げたのは言うまでもない。
どっと笑いと拍手が教室内に起きて、結局実行委員は半ば強制的に大谷くんと南ちゃんで決まったのだった。
えー! なんて文句を漏らしながらも割と満更じゃなさそうな2人を見て皆も賛成したんだろうな。
あの2人が実行委員だし、今年の文化祭はすごく盛り上がりそうな気がする。
楽しみだな〜!


