「──────ここが、みんなの広場だ。覚えておけ」
僕の頭の中に響いた文字から、気づけば、もう、寮の説明に入っていた。
「んで、アリアはここ」
「で、晴翔はアリアの隣だ」
えっ……!?
保留じゃ、なかったっけ?!
「晴翔、お前、保留じゃなかっけ!?みたいな顔してるけど。保留というのが初めてだったから、制度に従って、保留でも、『姫』の隣は『騎士』だからな。守れよ。晴翔」
「はぁあああ!?」って声は出したいけれども、心の底に引っ込ませて。
「は、い……」とぎこちない頷き方を先生に示したのだった。
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そして、何週間か経った頃。
私は────────何故か、私立姫立学園の学生寮の中にいた。
ん?あれ?
何で、私、この校舎内(学生寮の中)にいるかって?
また、お兄ちゃんに…………。


