「馬鹿か!普通の声で出すんじゃねえ! 今、体育!お前、ほんと、どっか抜けてる部分が───「おい!晴翔!ボール大丈夫だったか!?」 後ろから、聞こえる、クラスメイトの心配の声。 「───あ、うん!大丈───「ぶじゃねえな。こんな腕、ほっとけねえよ。馬鹿」 言おうとしたのに。 〝大丈夫だ〟って。 ───何で。 いつも。いつも。 私の心配をしてくれるの───?