「……っ!!?……びっくりしたぁー。何?どしたの?
もしかして、俺に告白?……はぁー…やっぱり、俺って、モテてんだ?」

何故か、十夏を目の前にすると。

自分で言わない言葉が、ぺちゃくちゃと無限に出てくる。
何故だろう。

いつも、十夏を目の前にするとそうだ。


「おい」

けど。

「俺のイケメンさが仇になったかー」


「おい。」

可愛すぎるんだよ。
日向十夏という女が。


「うん。うん。分かるよー。
俺のイケメ───「うるせえ!イケメンイケメン!!お前もうすぐ、顔に当たるとこだったぞ!」

「はっ?」

「僕が呼ばなきゃ……お前、大怪我だったんだからな!?」

……何?
今、体育?

まだ俺は今、夢なのか、現実なのか、まだ分からないまま、俺は呼ぶ。


「何?十夏?俺に惚れたの───?」

「馬鹿か!普通の声で出すんじゃねえ!
今、体育!お前、ほんと、どっか抜けてる部分が───「おい!晴翔!ボール大丈夫だったか!?」

「───あ、うん!大丈───「ぶじゃねえな。こんな腕、ほっとけねえよ。馬鹿」

何で、俺だけじゃねえの?

早く───。早く───。


日向晴翔じゃなくて──────日向十夏で、俺の目の前で、笑ってみせて?


それで、俺のだけのものの〝シルシ〟、つけさして。