鸚鵡返しをするように。
あるいは、彼の真似をするように。
なんでもないことを、世間話でもするみたいに口にすれば、なぜか若サマは安堵したように肩の力をすこし抜いた。
「……そうか」
「はい。……驚かないんですね」
「……おれも母親をころしたと言っただろう。父親もいずれころそうとしているモノが、なぜ驚く必要がある」
「あ、それも言っちゃうんですね……」
若サマがあまりにも赤裸々に語ってくれるので、なんだか変な脱力感のようなものに襲われる。
こんなに話してくれるなら、最初から切り込んでおけばよかったかなあ……。
「……えるは、なぜ殺したい?」
「特段目新しい理由ではないですよ?ただ、わたしの過去の一部をはからずとも知ってしまっている人たちなので、消しておくに越したことはないかな、と。邪魔されたくないですし」
……まあ、口止めはされているだろうし、わたしが見つけられようもない場所にいることはあらかじめ予想しているけど。
……でも、もし、どこかで邂逅することがあったなら。
その時は、ちゃんと。
声という音を発する前に、絶命させなければ。
……でないと、彼らに何を吹き込むか、わかったものじゃないから。



