うそつきな唇に、キス





……と、いうか。

そうなると、祐庵会の皆さんもそうなのか。昔やらかしたって確か本人も言っていたし、一体何をやらかしたんだろう。




「……ちなみに、〝上〟を詳しく聞くことはできますか?」

「…………、」

「あー……、そうだな。簡単に言うと……、手を汚したくない連中っているだろ?あるいは、自分の品格を落としたくないからとか、いろんな理由で自分がやったってバレたくない連中とか。そういう奴らのこと。んで、そいつらは俺らをある程度脅せる立場にいるから、面倒ごと全部こっちに押し付けた故に出来たのが、七席っていう仕組みだな」




そこまで話し終えると、琴は今まで語ったすべての説明が、まるで前座や前置きかのように、乾いた笑いを落とした。




「……とまあ、長ったらしく語ったけど、すっげえ簡単に言うと、要するに、裏側の人間専門の殺し屋、みたいな立場のことなんだよな。……ここまでなんかわかんなかったとこあるか?」

「いえ、琴と若サマのご説明、とてもわかりやすかったです。ありがとうございました」




微笑みながら頭を下げたら、またわかんないことがあったらいつでも聞けよ、と琴に頭をぽんぽん叩かれた。


……いま、なんで頭、叩かれたんだろ。


その動作の意味がわからなくて、しばし叩かれた箇所に軽く手を添えていたら。ふと、琴と睿霸の視線が若サマへと注がれているのに気づいた。




「……で、次は順番的に若の番だけど、」

「…………、」

「これはまあたない感ジ、」



沈黙を落とす若サマに、琴と睿霸のふたりは呆れた眼差しを浮かべかけた、けれど。




「……える、」

「はい、なんでしょうか」

「………、すこし、不快にさせるかもしれないが、いいか?」




その、まるでわたしを気遣うような言葉に、思わず笑みがこぼれてしまった。




「ええ、もちろんいいですよ。わざわざ聞かなくても、若サマに言われてわたしが不快に思う言葉なんてないので大丈夫です」