隠れオオカミくんに溺愛されてます!?




「そんな大した話じゃないんだけどね。うちはお母さんが亡くなってて今はお父さんと2人暮らしなんだ。中学生の時に病死で天国へ逝ってしまって悲しかったけれど、心で受けとめることはできた」



確かに悲しくて、苦しくて、辛くて泣いた。



ずっと優しくて温かく私を見守っていたお母さんが死んでしまったから。



けれど、誰が悪いわけでもなかったことは中学生だった私でも分かった。



「病院の先生達も全力を尽くしてくれたから。それに、その当時の医療では救えなかったことは事実だから」



医療は救えない人達がいて、それに嘆く人がいて、深い後悔をして、だけども懸命に前を向く人がいて。



その死を無駄にしないために、足掻く人がいるからこそ医療技術は発展していくのだと思っている。



人が人を救おうなんて本来は大それたことだし、人は神様のように万能の存在ではないから。