入った部屋は予想通りリビングで、何畳あるのかと思うくらいに広い。
もはや私の住んでいる家とは180度違いすぎて、衝撃が次々と襲ってくる。
「松志さん、真貴子さんただいま」
その部屋の中に座って新聞を読んでいる男性、オープンキッチンで料理をしている女性2人がいた。
2人の姿には見覚えがあり、伊月のご両親で間違いないと思う。
「おかえり。彼女が奈良橋さんか?」
「そう。同じクラスの奈良橋朱音さん」
「今日は突然お邪魔してすみません。奈良橋朱音と申します」
「ご丁寧にありがとう。そんな緊張しなくて大丈夫だよ」
にこやかな穏やかな笑顔で笑ってくれているのを見て、高まっていた緊張は少しだけ解けた。
何というか、動きがスマート。
ソファに座っているだけなのに、気品が溢れているというか上品さを感じる。



