でもこの気持ちは、絶対に揺らがないから。

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お母さんへ
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普通じゃなくて、ごめんね。
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遺書みたいなものでも、このノートに残しておこうか。

お母さんにはこれで充分。

だけどさすがにちょっと寂しいからお礼の文も入れておいた。

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ここまで育ててくれて、ありがとう。
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こんなしょぼくれ、と思われるかもしれない。

娘は最後まで普通じゃなかった、と思うかもしれない。

でももう構わない。

死んだらそんなこと関係ないんだから。

そう思ったらなんだか気持ちが軽くなった。

今度優月と翔湊にも書いてあげよう。

と言っても特に書くことはないけれど。

ありがとうくらいのお礼はあってもいいだろう。

そんなこんなで白いノートを閉じた。

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