「今日で19回目か……」


 僕は手にしているサラの魂が入った魔石を見つめていた。大切なサラの魂だ。ケースからそっと取り出し魔法陣の上に置き、僕の血を1滴垂らす。そしてサラを想いながら魔石と魔法陣両方に僕の魔力を入れて、魔術を発動させた。


 僕の体からたくさんの魔力が吸い取られ、汗が一気に吹き出してくる。手はぶるぶると震えてきたが、それでも魔力を流すのをやめるわけにはいかない。


 ようやく魔法陣に魔力の光が流れ始めすべての線に届く。しかし魔法陣の光は一瞬大きく広がった後、音もなく消えていった。


 ああ、また失敗か……
 またサラに逢えなかった。


 ガクリと力が抜け床に座り込む。慣れたはずの喪失感も挫折も憤りも孤独も、すべてが混じり合って僕を襲っていた。