私は優也くんがホットケーキを焼いている間に部屋に入って荷解きをすることにした。
「……ふぅ〜大体できたかなぁ」
タンスに服を入れて、勉強机を見ると教科書やらいろいろなものが置いてあった。ちゃんとあるか確認していると部屋のノック音が聞こえて返事をする。
「郁花さん、焼けたので食べませんか?」
「はいっ食べます! 行きますっ!」
部屋から出てリビングに行けば、甘い香りが部屋いっぱいに漂っていた。
「さぁ、食べましょう! 食べないと入学式に間に合わないっ」
「そうですね、じゃあいただきます」
私は手を合わせてフォークで一口大に切り頬張る。
「どうかな?」
「おいひいです〜優也くんは天才ですね!」
「そんなことはないよ、郁花さんは大袈裟だなぁ」
お話をしながら私たちは食べ終わり、お片付けが終わるとアナウンスが聞こえてきた。