「ホットケーキを作れるのですか!?」
「え……? はい、そうですよ。冷蔵庫には結構色々揃っていたので」
「そうなんですね……すごい。もしかして、睦月さんは料理が得意なんでしょうか?」
「料理は得意です、家事全般できます」
す、すごい……すごい人とペアになったのでは?
「樹神さんは、料理は得意ですか?」
「私は、全然で……いつも家政婦さんが、してくれていてお恥ずかしいのですが」
「そうなんですね、恥ずかしいことはないと思いますよ。人には向き不向きがありますし……そうだ、僕のことは優也でいいですよ。ホットケーキ、食べます?」
「優也くんって呼びます。私のことも郁花と呼んでください……ホットケーキ食べたいです」
優也くんは「了解しました」と言うと、再びエプロンを付けてホットケーキを焼き始めた。