砂漠の国の素直なお姫様は隣国の王子に愛される!

皇后様がため息をつく。

「はぁ、やっぱり思った通りの子ね」

「どういうことでしょうか?」

私は疑問をそのまま口にした。

「実はね」

「アルフリードが結婚する前に貴方のことを少し教えてくれたの」

「素直で元気な子だって」

「その時の顔が今まで見たことないくらい優しい顔だったの」

「これは危ないと思ったわ」

「妻にかまけて、仕事もしない人間になってはダメでしょう?」

「だから、近づくなと釘をさしたの」

皇后様が私の顔をジッと見る。