私は意を決して、小説が行き詰まっていることを伝えた。

「なるほどな」

「俺に野々花の作品を見せてくれ」

暁くんが私に手を差し出す。

「でも、本当にひどい出来で・・」

「いいから」

私が自分の小説を渡すと暁くんはすぐに読み出した。