小説のコンテストが迫ってきていた。

文芸部では、4人とも作品を出すことが決まった。

「野々花ちゃん、僕の作品読んでくれる?」

「部長!直したところ見てください!」

月島くんも泉くんも制作は順調なようだった。

暁くんは・・

まだ作品を見せてもらっていない。

満足する出来じゃないと言って、一人で書き直しているようだった。

実は私も行き詰っていた。

今度こそ賞を取りたいと思うのに、気持ちばかり焦ってしまって作品が良くならない。

そんな状況だった。