隣にいるのはツンデレ彩くん。

しばらく結ちゃんと思い出話したり、これからの話をしたりして、時間をつぶしていると……。


「え、何あのイケメン!」

「きゃー!カッコいい!」


廊下から、嫌な予感と共に女子たちの声がしてきた。


関わりたくないと思いながらも……朝の、アイツの顔が頭にフラッシュバックする。

何かの間違いだったら別にいい。


だけど、間違いじゃなかったら嫌だから。


私は廊下に出た。


案の定……青ざめて、今にも気絶しそうなアイツがいたのだった。


「ねぇ、名前はなんて言うの?」

「好きなタイプとかいる〜?」

「私、彼女候補しちゃおうかな〜!」


こういの、本当苦手だけど……。


アイツに近づいて、腕を掴んだ。


「この人、私の旦那なんで」


口走って、ついそんな大口叩いてしまったことに10数秒経ってから気が付いたのだった。