仕事の時は表情を表に出さないように心掛けているが、彼女といるときはそうもいかない。 自然と笑みが漏れるのは不可抗力だし、なんでもしてあげたくなるのも止めるつもりはない。 彼女のために、男が近づかないようにしたし。 運命の出会いを演出するのも、考えるのも楽しい。 別荘は友達が持ってると言ってあるが、それは彼女を委縮させないためだ。 俺が会社の御曹司だと知れば、彼女はどういう反応をするだろうか。 まぁ、でもしばらくは話すつもりはない。 打ち明けるのは、彼女のその薬指に指輪を嵌めるときーー