一度、彼女の目の前で子供が転んだとき 彼女はわざわざコンビニに行って、絆創膏と消毒液を買って手当をしてあげていた。 それを見て、完全に落ちた。 俺の周りにはいない、誰にも見られていないところで誰かを助けられる優しさ。 自分に得があるときでしか、人助けをしない連中とは大違いだ。 かくいう俺も、そんな連中の仲間なのだが彼女は違う。 自分とは全く違う彼女が、どうしても欲しくなった。必ず自分のものにして見せる。 「逃がさないよ。どんなことをしてでも」