「あーおーいー!今日も好き!」

『…愛、何度言ったらわかるの』

学校から帰る度に、愛が現れるように
なって、早一週間が経つ。

俺は、突然の熱烈な告白に戸惑い、
断り続けていた。

わざわざここまで来て、何してんだか。

あー、学校帰りに絡まれるせいで
彩羽ちゃんにも会えてないし。

高校に入ってから初めて会った愛は、
中学の時よりも可愛くなってて。

抱き着いてきた時は、本気で驚いた。

…急に何だ、と怪しめど、答えは言わずもがな。

『時雨の命令でしょ?』

十中八九、それしかない。

「何いってんの、違うよ!

 また仲良くしてよ、ねぇいいでしょ?」

ニコニコと花の様な笑顔もあの頃と
何一つ変わらない。

懐かしくて、ほろ苦い記憶が蘇りかける。

…俺、あんなに泣かせて傷つけたのに、
よく寄ってこれるな。

愛のタフさは侮れない。

ー「またね、彩羽ちゃん」