「ソファに座ろうか、お茶も淹れるから待ってて――」 葵織さんの言葉を遮り、彼の服の裾を掴む。 「お茶は、後がいい。話がしたい」 「……分かった、だけど座ろうか」 「ううん。このまま聞いてほしいの」 私はそう言ってから静かに深呼吸をすると「わたし、」と呟く。