「立ち直れなくなったら、家に帰って来ればいいよ。一緒にはいられないなら離婚すればいい。私もお父さんも歓迎するわよ」

「迷惑じゃない?」

「もちろんよ、迷惑になるわけないでしょ?」

「そっか。ありがと、お母さん……頑張って想い伝えてみる。ちゃんと振られて、実家に戻るね」


 そう言うとお母さんは「そうね、気長に待ってるわ」と笑いながらそれだけ言って帰って行った。