ついたホテルは結構大きくて新しく見えた。
リムジンから下りたときに菅野さんから聞いた話だと、五年ほど前に改装したホテルらしい。
ある吸血鬼の一族が経営しているホテルで、この年明けのパーティーではよく使われている場所なんだとか。
とりあえず部屋に荷物を置いて少し休憩するといい、と田神先生は休む時間を取ってくれていた。
ホテルの人に案内されたのは最上階の結構広い部屋。
永人の隣の部屋にしてくれていた。
「始祖様にはスイートルームを使って頂こうと思っていたのですが……」
「ええ⁉」
案内してくれたお姉さんにそう言われて色んな意味で驚いてしまう。
彼女も吸血鬼だったらしく、私が始祖の再来と言われていることを知っていた。
ちなみにスイートルームの件はきっと逆に気疲れしてしまうからと、田神先生が断ってくれていたらしい。
良かった。
スイートルームに憧れはあるけれど、今日みたいに他人に色々用意してもらった状態では逆に申し訳なくなっちゃうから。
あとは。
「その……始祖様っていうの、やめてください」
「え? ですが不敬では?」
「いえ、不敬とかそういうことは全くないので」
何とか普通のお客さんのように香月様と呼んでもらう。
リムジンから下りたときに菅野さんから聞いた話だと、五年ほど前に改装したホテルらしい。
ある吸血鬼の一族が経営しているホテルで、この年明けのパーティーではよく使われている場所なんだとか。
とりあえず部屋に荷物を置いて少し休憩するといい、と田神先生は休む時間を取ってくれていた。
ホテルの人に案内されたのは最上階の結構広い部屋。
永人の隣の部屋にしてくれていた。
「始祖様にはスイートルームを使って頂こうと思っていたのですが……」
「ええ⁉」
案内してくれたお姉さんにそう言われて色んな意味で驚いてしまう。
彼女も吸血鬼だったらしく、私が始祖の再来と言われていることを知っていた。
ちなみにスイートルームの件はきっと逆に気疲れしてしまうからと、田神先生が断ってくれていたらしい。
良かった。
スイートルームに憧れはあるけれど、今日みたいに他人に色々用意してもらった状態では逆に申し訳なくなっちゃうから。
あとは。
「その……始祖様っていうの、やめてください」
「え? ですが不敬では?」
「いえ、不敬とかそういうことは全くないので」
何とか普通のお客さんのように香月様と呼んでもらう。



