吸血鬼は人間より寿命が長いし、純血種も長いと五百年は生きると聞いたけれど、不死――つまりは死なない、ということは聞かなかった。
伝説上の吸血鬼は確か不老不死だった気もしなくはないけれど、私が知るみんなはそうじゃなかったはずだ。
なのに、“不死”という単語が出てくるのはどうしてなのか。
疑問に思ったのは私だけじゃなかったみたいで嘉輪も眉を寄せる。
「不死? お父さん、どういうこと? たとえ純血種でも死なないなんてことはないって言っていたじゃない」
「そうだな。どんなに強い吸血鬼でも、死なないということはない。……ただ一人を除いては」
「え?」
朔夜さんは真剣な目で私と嘉輪を見て告げる。
「始祖の吸血鬼。かつて存在したその吸血鬼だけは、事実不老不死だったらしい」
始祖。
一番初めの吸血鬼。
吸血鬼という存在がどうやって生まれたのかは定かではない。
でも、全ての吸血鬼はその始祖から始まった。
そう語る朔夜さんの話はそれこそ伝承や神話のようで……。
でも、確かに事実なのだと私の中に流れる血が教えてくれた。
「いつから存在するのかも分からないその始祖が不死ではなくなったのは、愛する人間を得たかららしい」
伝説上の吸血鬼は確か不老不死だった気もしなくはないけれど、私が知るみんなはそうじゃなかったはずだ。
なのに、“不死”という単語が出てくるのはどうしてなのか。
疑問に思ったのは私だけじゃなかったみたいで嘉輪も眉を寄せる。
「不死? お父さん、どういうこと? たとえ純血種でも死なないなんてことはないって言っていたじゃない」
「そうだな。どんなに強い吸血鬼でも、死なないということはない。……ただ一人を除いては」
「え?」
朔夜さんは真剣な目で私と嘉輪を見て告げる。
「始祖の吸血鬼。かつて存在したその吸血鬼だけは、事実不老不死だったらしい」
始祖。
一番初めの吸血鬼。
吸血鬼という存在がどうやって生まれたのかは定かではない。
でも、全ての吸血鬼はその始祖から始まった。
そう語る朔夜さんの話はそれこそ伝承や神話のようで……。
でも、確かに事実なのだと私の中に流れる血が教えてくれた。
「いつから存在するのかも分からないその始祖が不死ではなくなったのは、愛する人間を得たかららしい」



