田神先生が引いたことで、永人もフンッと鼻を鳴らして口を閉じた。
「愛良さん、零士。血婚の儀式成功おめでとう。これで君達を引き裂くものはいなくなるだろう」
儀式を取り仕切っている田神先生がそう祝辞を述べたことで、場は解散となった。
「愛良、おめでとう。良かったね」
とは言え、気楽な祝いの言葉を交わし合う時間になっただけとも言える。
田神先生はすぐに部屋を出て行ってしまったけれど、見守っていた私達は残ってそれぞれ愛良に「おめでとう」と話しかけるために残っていた。
「ありがとうお姉ちゃん」
幸せそうな笑顔でお礼の言葉を口にした愛良はいつも以上に可愛く見える。
「……零士も、まあ……おめでとう」
嫌々なのははたから見ていても分かるだろうってくらいの態度だったけれど、一応お祝いは口にしておく。
なのに零士は……。
「お前から言われるとか気持ち悪ぃ。嫌なら言わなくてもいいんだぞ?」
不機嫌そうにしたとしても「ありがとう」と素直に受け取ればいいものを、あからさまな嫌悪を顔に出しそんなことを言う。
「はぁ⁉ 人がせっかく祝ってあげてるってのに、何その態度!」
「お前こそ祝うって顔かよそれ⁉」
最近は半分諦めもあって流していた零士への怒りだったけれど、逆にそれが溜まってしまっていたんだろうか。
「愛良さん、零士。血婚の儀式成功おめでとう。これで君達を引き裂くものはいなくなるだろう」
儀式を取り仕切っている田神先生がそう祝辞を述べたことで、場は解散となった。
「愛良、おめでとう。良かったね」
とは言え、気楽な祝いの言葉を交わし合う時間になっただけとも言える。
田神先生はすぐに部屋を出て行ってしまったけれど、見守っていた私達は残ってそれぞれ愛良に「おめでとう」と話しかけるために残っていた。
「ありがとうお姉ちゃん」
幸せそうな笑顔でお礼の言葉を口にした愛良はいつも以上に可愛く見える。
「……零士も、まあ……おめでとう」
嫌々なのははたから見ていても分かるだろうってくらいの態度だったけれど、一応お祝いは口にしておく。
なのに零士は……。
「お前から言われるとか気持ち悪ぃ。嫌なら言わなくてもいいんだぞ?」
不機嫌そうにしたとしても「ありがとう」と素直に受け取ればいいものを、あからさまな嫌悪を顔に出しそんなことを言う。
「はぁ⁉ 人がせっかく祝ってあげてるってのに、何その態度!」
「お前こそ祝うって顔かよそれ⁉」
最近は半分諦めもあって流していた零士への怒りだったけれど、逆にそれが溜まってしまっていたんだろうか。



