「まぁな。肝心な部分で邪魔されちゃあ元も子もないからなぁ。油断させねぇと」
「そう……」
その演技に私も騙されてたってわけか。
……。
……ふふ。
「本当は諦めてなんかなかったんだね。離れるようなことにならないみたいで良かった。ありがとう永人」
「ったりめぇだろ? 俺の執着なめんなって言っただろうが」
笑顔でお礼を言うと、抱き締める腕に力を込めてそう言われた。
好きな相手に抱きしめられて嬉しい。
離れ離れにならずに済みそうで嬉しい。
嬉しい……けど。
「永人、一回離れて腰を落として、歯食いしばって」
ニッコリ笑って命じた。
主としての命に、口ごたえする暇もなく永人は私から腕を離しグッと歯を食いしばる。
でもその目は私の突然の命令に驚いていた。
そんな彼から大きめに一歩離れて私は構える。
「永人と一緒に居られて嬉しいよ。……でもね」
と、笑顔から一変してまなじりを釣り上げた。
「忍野君といいあんたといい、勝手になんてもの飲ませてくれるのよぉ!」
叫ぶと同時に、さっきまでにやけていた顔面に拳を入れる。
鬼塚先輩に教わっていた正拳突き。使いどころがあって良かったな。
なんて考えながら。
「ぐはぁっ!」
でも、すぐに後悔することになった。
「そう……」
その演技に私も騙されてたってわけか。
……。
……ふふ。
「本当は諦めてなんかなかったんだね。離れるようなことにならないみたいで良かった。ありがとう永人」
「ったりめぇだろ? 俺の執着なめんなって言っただろうが」
笑顔でお礼を言うと、抱き締める腕に力を込めてそう言われた。
好きな相手に抱きしめられて嬉しい。
離れ離れにならずに済みそうで嬉しい。
嬉しい……けど。
「永人、一回離れて腰を落として、歯食いしばって」
ニッコリ笑って命じた。
主としての命に、口ごたえする暇もなく永人は私から腕を離しグッと歯を食いしばる。
でもその目は私の突然の命令に驚いていた。
そんな彼から大きめに一歩離れて私は構える。
「永人と一緒に居られて嬉しいよ。……でもね」
と、笑顔から一変してまなじりを釣り上げた。
「忍野君といいあんたといい、勝手になんてもの飲ませてくれるのよぉ!」
叫ぶと同時に、さっきまでにやけていた顔面に拳を入れる。
鬼塚先輩に教わっていた正拳突き。使いどころがあって良かったな。
なんて考えながら。
「ぐはぁっ!」
でも、すぐに後悔することになった。



