【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。

「それに三日間丸っと休むと、将成達が授業に追いつくの大変になるからね〜」

 ああ、それは確かに……。


 昨日浪岡君は三日間なら大丈夫だとか言っていたけれど、全く大変じゃないって意味じゃ無いんだろうし。

 浪岡君達の事を考えての変更だって言うなら田神先生をあまり責めるわけにもいかないか。


 ……でもやっぱり電話の一本くらい欲しかったよ。


 責められない、と思いつつ心の中でだけは文句を言わせてもらった。



「それもそうですよね」

 そう同意した愛良は続けて質問する。

「それじゃあ今日は誰が誰につくんですか?」

 それは私も気になる所だ。
 返答を求めて私も二人を――というか、主に俊君を見る。

 俊君は気さくだけど、その気さくさの所為で周りの反応が昨日の浪岡君以上に大変な事になりそうだ。

 かと言って石井君だと全く喋らない可能性が高くてとても気まずくなりそうだ。


 正直に言わせて貰うと、どっちにも側にいて欲しくない!


 まあ、そういう訳にもいかないんだろうけれど……。


「んー、学年合わせるなら和也先輩が聖良先輩で俺が愛良ちゃんなんだろうけど、力量を考えると愛良ちゃんには和也先輩が付くのが妥当かなぁ」

 ヘラヘラと笑いながら言った俊君。

「力量?」

 何の力量?
 ケンカの?