石井君を良いなって思ったときみたいに、誰かを自然と好きになれたらいいのになって。
石井君に対してはもう友達としか思えないから、私に取っては過去の気持ち。
でも、あの時のように優しく心臓がトクリと脈打つような恋が出来ればいい。
そう思った。
……そう思った私はすでに気づいていたのかもしれない。
そんな優しい恋は、私にはもう出来ないんだってことを。
***
「……ってかよ、お前も顔色悪くね?」
昨日と同じ待ち合わせ場所に行くと忍野君がいた。
その彼を見て、またもや津島先輩がそう口にする。
でも実際に忍野君の顔色は悪かった。
なんて言うか、今にも吐きそうな顔っていうか……。
気持ち悪そうに見える。
「あ、おはよーございます。まーしばらく休めば治まるんで、気にしないでください」
挨拶と共に答えた忍野君は弱々しかった。
「本当に大丈夫なの?」
「大丈夫だって。って言うか香月こそ大丈夫なのか? 疲れてそうに見えるけど」
心配すると逆に心配を返されてしまう。
「とりあえずお前らあんまり疲れることしないで休めるようなデートしろよ?」
津島先輩はそう釘を刺して、石井君を連れて私達から離れて行った。
「はは……ま、とりあえず行くか」
「うん、そうだね」
石井君に対してはもう友達としか思えないから、私に取っては過去の気持ち。
でも、あの時のように優しく心臓がトクリと脈打つような恋が出来ればいい。
そう思った。
……そう思った私はすでに気づいていたのかもしれない。
そんな優しい恋は、私にはもう出来ないんだってことを。
***
「……ってかよ、お前も顔色悪くね?」
昨日と同じ待ち合わせ場所に行くと忍野君がいた。
その彼を見て、またもや津島先輩がそう口にする。
でも実際に忍野君の顔色は悪かった。
なんて言うか、今にも吐きそうな顔っていうか……。
気持ち悪そうに見える。
「あ、おはよーございます。まーしばらく休めば治まるんで、気にしないでください」
挨拶と共に答えた忍野君は弱々しかった。
「本当に大丈夫なの?」
「大丈夫だって。って言うか香月こそ大丈夫なのか? 疲れてそうに見えるけど」
心配すると逆に心配を返されてしまう。
「とりあえずお前らあんまり疲れることしないで休めるようなデートしろよ?」
津島先輩はそう釘を刺して、石井君を連れて私達から離れて行った。
「はは……ま、とりあえず行くか」
「うん、そうだね」



