【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。

 なぜだかお小言が始まってしまった。


「確かに、こんなに足をさらしてるところ他の奴に見せたくないですからね」

 しかも浪岡君が同意する。


「やっぱり閉じ込めましょっか?」

 なんて冗談を言う俊君。

 ……冗談だよね?


「とりあえず黒い布調達してきて巻いとくか?」

 忍野君は衣装そのものを変えてしまおうとしているらしい。


「え? いや、今から変えても……」

 私はこれをどう収集つければいいのか分からなくて途方に暮れる。


 すると離れた場所から「聖良ー」と呼ぶ声が聞こえたので、これ幸いとその場から離れた。

「あ、呼ばれてるので失礼しますね」

 そうして向かった先には嘉輪がいた。


「嘉輪~。助かった!」

「ふふっ、今日もモテモテね」

「もう! 他人事だと思って!」

「実際他人事だしね」

 なんてやり取りをしつつ、私はウェイトレスの仕事に戻った。

 私の日常で、以前と変わったところがあるとすればこれだ。

 あの日、私に好意を寄せていると宣言した彼らに事あるごとに口説かれること。


 私としては後輩、友達、先生という風にしか見れないから実はちょっと困っている。

 みんな吸血鬼ということもあってカッコイイし、そんなカッコイイ人に口説かれたら嫌でも照れる。

 好きとかそれ以前の問題だ。