はい! ブレませんね!


 私は「はあぁぁぁ」と大きく息を吐いて、改めて婚約者候補の面々を見る。

 何故か愛良の時より増えてしまった婚約者候補六人。

 そのうち好意を抱いてくれている人が四人。


 そう確認していると、『お前は俺のだからなぁ?』っていうふざけた幻聴まで聞こえてきた。

 はいはい、なんか厄介な奴も一人いましたね!

 まあ、その一人は却下として……。


 この人たちの中から私は誰か一人を選ぶんだろうか。

 ……と言うか、選べるんだろうか。



 私の恋の種は目覚めはしたけれど種のまま。

 これが花開くときは来るんだろうか。


 今はまだ、分からない――。