「お待たせ」
そう言って部屋を出ると、廊下には嘉輪だけじゃなく瑠希ちゃんもいた。
「おはよう嘉輪、瑠希ちゃん。瑠希ちゃんも来てくれ――?」
嘉輪を見て挨拶をして、瑠希ちゃんの方を見た。
でも、瑠希ちゃんの表情に言葉が続かない。
なぜなら、瑠希ちゃんは私を見てこれでもかというほど目を見開き、何かを我慢している様に見えたから。
その目に、わずかだけれど獲物を見るような光を見た気がしたから……。
私は一瞬足を止め、身構える。
すると瑠希ちゃんはハッとして目をつむり深呼吸をした。
次に目を開けたときにはいつもの彼女に戻っていたのでホッとする。
「……嘉輪先輩の言った通りですね。愛良ちゃんに先に会わなくて良かった」
瑠希ちゃん自身も安堵したようにそう言った。
「どういうこと?」
聞くと、嘉輪が困り笑顔で説明してくれる。
「ごめんね、聖良。私達VH生も何だかんだ言って吸血鬼だからさ、V生よりは自制出来るように訓練はしているけれど、流石に血の気配を知ってしまった後の“花嫁”を前にするとグラついちゃうのよね」
「グラつく……」
つまり他のV生と同じように、さっきみたいな目で見てくるってことかな?
そう言って部屋を出ると、廊下には嘉輪だけじゃなく瑠希ちゃんもいた。
「おはよう嘉輪、瑠希ちゃん。瑠希ちゃんも来てくれ――?」
嘉輪を見て挨拶をして、瑠希ちゃんの方を見た。
でも、瑠希ちゃんの表情に言葉が続かない。
なぜなら、瑠希ちゃんは私を見てこれでもかというほど目を見開き、何かを我慢している様に見えたから。
その目に、わずかだけれど獲物を見るような光を見た気がしたから……。
私は一瞬足を止め、身構える。
すると瑠希ちゃんはハッとして目をつむり深呼吸をした。
次に目を開けたときにはいつもの彼女に戻っていたのでホッとする。
「……嘉輪先輩の言った通りですね。愛良ちゃんに先に会わなくて良かった」
瑠希ちゃん自身も安堵したようにそう言った。
「どういうこと?」
聞くと、嘉輪が困り笑顔で説明してくれる。
「ごめんね、聖良。私達VH生も何だかんだ言って吸血鬼だからさ、V生よりは自制出来るように訓練はしているけれど、流石に血の気配を知ってしまった後の“花嫁”を前にするとグラついちゃうのよね」
「グラつく……」
つまり他のV生と同じように、さっきみたいな目で見てくるってことかな?



