【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。


 戸惑いつつも聞いてきたのは田神先生だった。


「あ」

 そうだった。
 私男の人と接触すると怖くなっちゃってたんだ。

 今、零士に手首掴まれても平気だったからみんな驚いてたんだね。


 私は掴まれていた手首を見ながら首を傾げる。

 でも、こういう恐怖症みたいなものとかってそんなすぐに治るものだっけ?


 その疑問はこの場の誰もが思ったようで……。

「ちょっと、試してみましょうか」

 高峰先生の言葉でちょっとした実験が始まる。


 この場にいる男性陣の協力のもと、腕を掴むという方法で様子を見てみたところ思っていたほど酷い症状じゃないことが分かった。


 田神先生ですら掴まれてすぐに拒絶反応を起こすというものじゃなくて、掴まれるとじわじわ恐怖が沸き上がってきて硬直し震えてしまう感じ。

 さっきすぐに拒絶してしまったのは直後だったってこともあるんだろうっていうのが高峰先生の見解だった。


 今は田神先生と石井君に対して体を強張らせてしまう感じで、他の護衛の人達は多少の怖さはあるけれど取り繕えないほどじゃなかった。


「……多分一時的なものね田神先生や石井君に対しても時間が経てば平気になってくると思うわ」

 高峰先生のその診断にホッとする。

 このまま男性恐怖症となったらどうしようってちょっと不安ではあったから。