【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。

「確かに紹介とか無しで自力で友達を作りたかったけれど、今日の事を考えると早めに信用出来る知り合いが欲しい。だから、仲良く出来るかは分からないけれど紹介お願いします」

 愛良の言葉にホッとする。
 愛良はたまに変なところで頑固だから、今回ももしかしたら提案を拒絶するかもしれないと思ったから。

 友達とまでは行かなくても、信用できる知り合いは一人でも多く増やしておいた方が良い。


 そう考えていると愛良が私の方を見た。


「友達も出来なくて知り合いもいないんじゃあ、お姉ちゃんに心配かけちゃうからね」
「……愛良」

 私の心情もお見通しって感じだ。



「そっか、分かったわ」

 笑顔で頷いた嘉輪はいつ紹介しようかと考え始めた。


「いつにしようか? 早い方が良いわよね? 鏡の用事は夕方には終わって帰ってくるはずだから……」

 そんな風に考えを口に出している嘉輪を黙って見て待つ。


「そうだ。夕飯後、七時半頃にでも一緒に地下の温泉行きましょ? その時紹介するわ」

「温泉……!」

 その二文字の言葉に私は思わず目を輝かせる。
 でもそんな私を現実に戻すかのように、愛良が私を(ひじ)で小突いてから嘉輪に告げた。

「すみません。あたし達、田神先生から信用出来る女子と一緒じゃないと温泉には入らないで欲しいと言われていて……」